江古田駅から西武池袋線で練馬駅へ、そこから都営大江戸線で練馬春日町駅まで行き、環状八号線を少し歩いたところに、高松という町はあります。この町にはあちこちに農地があり、幹線道路やマンションの間にぽかんとひらけた不思議な景色を作っています。またここは光が丘のふもとにあたり、それはかつてグラントハイツのふもとだったということであり、日本軍の飛行場のそばでもあったということです。
この静かな町で、町の方の言葉に耳を傾けながら、演劇作品を作って上演します。
第一弾の江古田では、江古田市場に足繁く通い、おいしいものをたくさん食べました。そこには商人の歴史と食の拠点がありました。
江古田での創作活動を続ける中、縁あって訪ねたのが高松でした。市場から、都市の農地へ。かつて江戸の食を支えた農村地帯、練馬。そこに残る緑のランドスケープ。
けれど、農業だけじゃない。そこには様々な人が住んでいるし、住んでいた。今ここにない風景を想像しながら、東京の一隅にて、都市の移り変わりと私たちの生活について考えていきます。
このプロジェクトは演劇をつくるプロジェクトです。上演に至るまでの過程は公開していきます。
当分右往左往しているとおもいますが、あたたかく見守ってくださると幸いです。
晩秋の上演を目指して、準備を進めます。
皆さまよろしくお願いいたします。そしてどうぞ、お楽しみに。
2017年5月12日 阿部健一
公 演 高松にて2017年11月頃を予定
メンバー 阿部健一、齋藤優衣、新藤秀将、谷陽歩(以上、演劇活性化団体uni)、矢部祥太、高橋由佳、塩田将也(ホロロッカ) ほか
主 催 演劇活性化団体uni
助 成 練馬区環境まちづくり公社 平成29年度練馬区まちづくり活動助成羽ばたき部門認定
阿部健一 Abe Kenichi
主宰・劇作・演出
1991年生まれ、東京都練馬区出身
日本大学芸術学部演劇学科劇作コース卒業、千葉大学大学院園芸学研究科在学中。
結成より、演劇活性化団体uniのすべての公演の企画や劇作、演出を務める。演劇と社会の触れ合うところに興味を持ち、劇場に限らず工場や喫茶店、路上など空間性を重視した創作を行っている。卒業後は創作活動に加え、町を題材にした創作や小学生対象のワークショップなど、演劇を専門としない人々との企画も実施している。uniの活動と同時に、静岡を中心に活動する集団・シアタープロジェクト静岡に運営委員として参加し、地方都市での継続的な文化発信にも取り組んでいる。
齋藤優衣 Saito Yui
制作・俳優・デザイン
1990年生まれ、東京都江戸川区出身
青少年育成のための野外活動ボランティアを12年間続けた後、日本大学芸術学部にて演劇/演技を専攻。卒業後はデザイン、幼児教育(保育)を学ぶ。暮らしに寄り添う、多様な文化活動を育める社会のあり方を考えながら日々活動に取り組んでいる。
またこれまで、羊屋白玉氏、金井ケイスケ氏、加藤直氏らの演出助手を務める。
新藤秀将 Shindo Hideyuki
企画・原案
1991年生まれ、埼玉県出身
演劇活性化団体uniに発足より参加。企画原案の作成に携わっている。
創作活動のほかに、ワークショップの立案や運営の相談役も務めている。
谷陽歩 Tani Akiho
コーディネーター
1994年生まれ、神奈川県秦野市出身。2016年12月から演劇活性化団体uniのメンバー。
学生時代に、にしすがも創造舎、F/Tでアルバイトとして勤務。現在は、合同会社syuz'genで舞台芸術のマネジメント専門人材として働いている。日本大学芸術学部演劇学科企画制作コース卒業。キラリふじみ・リージョナルカンパニーACT-F(アクトエフ)所属。2015年より制作として、隣屋のコーディネートを担当。ほか、様々な若手アーティストのコーディネートを担当している。
最近は、様々な視点と方法で舞台芸術の魅力を知り尽くしたい気持ちでいる。
矢部祥太 Yabe Shouta
俳優
1989年生まれ、福島県出身。
新劇、音楽劇、歌舞伎、身体表現、日本舞踊等、様々なジャンルの舞台に出演。
声楽を今泉一八、岡野貴子の両氏に師事。日本舞踊を花柳寿寛聖に師事。
自分の目指すべき芝居は何かを日々模索している。
「ちょいとそこまでプロジェクト❷練馬区・高松編」での上演作品に出演予定。
≪主な出演舞台≫
三春アンサンブル支援会 「セロ弾きのゴーシュ」 朗読
歌舞伎・舞踊研究会 本公演 「伊勢音頭恋寝刃」 料理人喜助役
音楽劇 You've got mail #10「英雄からの手紙」以降の全公演に出演
高橋由佳 Yuka Takahashi
俳優
1991年、東京生まれ。
2014年、ENBUゼミナールにて杉田協士監督短編映画『遠くの水』出演。
舞台出演は、パルテノン多摩×FUKAIPRODUCE羽衣『愛いっぱいの愛を』、
くロひげ『でんちゅうさーん?はーい!』、スイッチ総研など。
塩田将也 Shioda Masaya
ドラマトゥルク
劇作家・演出家。2015年より、ホロロッカ主宰。
自団体での作品発表の他、外部の活動としては主にお布団『アンティゴネアノニマスサブスタンス/浄化する帝国』『アンティゴネアノニマスフェノメノン/善き人の戦争』(ドラマトゥルク)、大橋可也&ダンサーズ『ザ・ワールドシーズン2』(出演)の他、観客参加型演劇の共同脚本、保育園・小学校での演劇ワークショップアシスタント等。uniには初参加。
「ちょいとそこまでプロジェクト❷練馬区・高松編」ではドラマトゥルクを担当。